「父のところへ行って、技術的なことを質問することもあった。すると父は『だめだ、だめだ。こうしろ』と言い、私が『でも、こう思わない?父さんがこうしてああすれば……』と説明すると、『参ったな、それは考えたこともなかった……それもいい……よくやった!』と言ってくれることさえもあった」
「私も父と同じように、戦略重視、技術重視の考え方を持つのだということを、父は分かってくれていたからこそ、私は父の技術を受け継ぐと同時に、さらに進化させようと努力した。父はいつもそれを応援してくれた。また、私が出した結果をとても喜んでくれた。だから私は自分の信念に自信を持つことができたのだ」
byヒクソン・グレイシー
スポーツ競技化により制限時間が短く、ルールやレフリーに攻撃的に動くことを強要され縛られることにより、戦略重視、技術重視の考え方を持てなくなったスポーツ競技者。
柔術家は戦いも生き方も腰を据え戦略重視、技術重視で闘わないと単なるスポーツ競技者の体力勝負の競い合いになってしまいます。
身体能力の優れたスポーツエリートである強者を選りすぐるのではなく、身体能力が優れなくても戦略重視、技術重視で弱者が負けななくなるのうになるのが柔術の本質なのです。