トラスト柔術アカデミー鹿児島・水俣dojo♪
「最初の相手は山本宜久という日本人レスラーだった。試合がはじまり、交戦後コーナーに詰めた。山本が腕でロープを抱え込む。力が強く、パンチを食らうのを覚悟で、グラウンドに持ち込まれるを避けようという戦術だ」
「六分近く一方的にパンチを放ったが、ラウンド終了近くで山本は私の頭を抱え、コーナーを背にしてロープを梃子にギロチンチョークで首をねじってきた。緊迫のなか一瞬、首に痛みが走った。頭と首をほどいた私は、山本の膝を抱えてトップロープへ押し上げ、リング外へ転落させた」
「私を相手に第一ラウンドを生き延びたのはこのレスラーが初めてで、観衆は熱狂した。第二ラウンド、彼はまたしてもロープを手放さず、私の打撃を受けながらもギロチンチョークやキムラに来た」
「第三ラウンドーーーこれだけ長い戦いは久しぶりだーーー私はリング中央にとどまり、山本が向かってくるよう仕向けた。大方のレスラーと同じく、山本も打撃の技術はなかったので、こっちから強烈なジャブを何度か突き刺した」
「彼がふたたびコーナーへ下がってロープを抱え込もうとすると、私は交戦を解いてリング中央へ戻った。顔にパンチを入れつづけ、鼻血が出てきたところで、膝と脚に蹴りを入れはじめた。山本がしきりに鼻を触る」
「疲労でくじけかけていた。絶好のチャンスだ。テイクダウンしてマウントを取り、相手が体を回してうつ伏せになったところでチョークを極め、失神させた」
byヒクソン・グレイシー