「勝つたびに、私の値段は倍になった。九五年のVTJ優勝後、日本のプロモーターは翌年の大会出場に四十万ドルという私の要求には応じられないと言った。それより少ない額で戦うことは拒否し、代わりに弟のホイラーを推薦した」
「そうすることでプロモーター側に、私に見合うファイトマネーを用立てるための猶予をあたえることができる。もちろん、名誉のために戦う覚悟はできていたが、プロの試合は別だ」
「いったん契約書にサインし、試合の期日が設定されたら、私には巨大な期待がかかる。プロモーターは私に東京ドームを満員にすることを期待していた。友人や家族や生徒は私が勝つことを期待し、日本人は日本のファイターが私をまかすことを期待した」
「ホイラーが日本の総合格闘家、朝日昇と対戦したとき、私はセコンドを務めた。ホイラーが朝日を破ると私はリングへ飛び込み、朝日が立つのに手を貸した」
「ホイラーは試合後の記者会見で私に、コーチを務めてくれたこと、この試合をアレンジしてくれたことを感謝した。これで日本のプロモーターは私の次戦について真剣になった。私は日本で六戦全勝。すべての試合で相手をタップさせていた」
byヒクソン・グレイシー