トラスト柔術アカデミー鹿児島・出水鶴柔術♪
「試合前の山ごもりを終え、東京に着いたときには準備万端だった。髙田とリングに上がったが、試合がはじまっても彼から積極性が感じられなかった。なかなか交戦しようとしない。一分以上追い回したあと私はリングの中央に立ち、向こうから来るよう仕向けた」
「何度か蹴りの応酬があり、クリンチに入って私がテイクダウンしようとした瞬間、髙田はロープをつかんだ。レフェリーにブレイクしてもらい、そこから試合を再開させようという魂胆だ。これにはいらだちを覚えたが、怒りに流されてはならない」
「髙田は生き延びることに専念していた。この種の試合にはついてこられない。致命的なミスを犯すのは時間の問題だった。私は攻勢に出て、両脚タックルでテイクダウンに成功し、背中からマットに叩きつけた。マウントを取り、ボディと頭にパンチを入れる」
「髙田がパンチを避けようと私の体に回してきた腕をとらえ、アームバー。五分たらずで試合が終わったが、興行は大成功だった。東京ドームを埋め尽くした四万七千人超のファンに加え、テレビのペイパービューで多くの人がこの試合を観た」
byヒクソン・グレイシー