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知らず知らずのうちに贈り物をしていたわけだ
知らず知らずのうちに贈り物をしていたわけだ
投稿日 : 2024年7月10日 | カテゴリー :
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「とりわけ感銘を受けたのは仏教寺院と神社だ。名工たちは木目を合わせるだけではなく、いまなお生きているかのように木をあつかっていた。京都で私を案内してくれたのはお坊さんだったので、一般の観光客が入れないような場所にも連れていってくれ、高僧が数珠を外して私にくれた」
「お返しできるものがなかったので、敬意のしるしに着ていたシャツを脱いで渡してきた。カリフォルニアへ戻ってすぐ、かつての師匠オーランド・カニがインドへ向かう途中たまたまロサンゼルスに立ち寄った」
「家に招いて裏庭へ連れていき、ガネーシャと私が建てた祠を見せた。自宅近くの海岸で砂に埋まっていたのを掘り出していたのだと話すと、カニは『信じられない、これは偶然ではない』と言った」
「ガネーシャの祠が壊れかけていることに気づいた私は、京都のお寺をヒントに新しい祠を建てることにした。赤松のきれいな木材を買い込んで彫刻道具を取り出し、目的意識をあらたにして一心不乱に掘りはじめた」
「新しい祠が完成すると、まわりに白いゼラニウムを植えた。祠を建て直した話を私の理学療法士にすると、ガネーシャに頼み事がある人はまず彼に贈り物をしなければいけないのだ、と教えてくれた。知らず知らずのうちに贈り物をしていたわけだ」
byヒクソン・グレイシー
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