トラスト柔術アカデミー鹿児島・出水鶴柔術♪
「日本へ着くと、弟のホイラー、友人のヘナート・バレット、ホクソン、キム、私の五人で山へ向かった。その初日、四ヶ月以上のブランクを経てトレーニングを開始したが、何分かで腰に痛みが走り、すぐに中断した」
「負傷箇所を悪化させかねない大きな動きはせず、グラウンドでの組み技だけに練習を限定する、とホイラーに伝えた。痛みを押して無理をするより、試合当日まで痛みのない状態を維持するほうがいいと考えたからだ」
「山では走り、自転車を漕ぎ、マットで軽い運動をしたが、立った状態での組み技と投げ技、クリンチは徹底して避けた。ある日、私たちが山を走っていると、イヌワシが近くを飛び、頭上高く舞い上がった。最初に気づいたとき、みんなワシをさして『とてもいい兆しだ。ワシは狩りの名手で、信じられないような視力と感覚の持ち主だからな』と指摘した」
「やがてイヌワシは毎回姿を見せるようになった。私たちは一日おきに山中を走っていたのだが、その頭上を同じワシがかん高い声をあげると、みんなで大いに興奮した。滞在が終わるころにはこの鳥と強い絆が結ばれた気がした」
byヒクソン・グレイシー