「同じ兄弟でも、ホクソンとクロンでは全然タイプがちがった。ホクソンは感情的、情熱的で、自分がグレイシーの戦士であることを証明しようと躍起だった」
「クロンは兄より観察力と分析力と冷静さに長じていた。物事を正しく行い、つねに最高の自分であろうとした」
「ふたりが最後に交わした会話のひとつで、ホクソンはクロンにこう言ったーーーおまえはグレイシーだ、一一〇パーセントの力を発揮しろ、絶対あきらめるな」
「ホクソンが亡くなったあと、クロンはその言葉を胸に刻み、グレイシーの食物連鎖で次の頂点を極めることを使命とした。ホクソンへの敬意を示そうと、クロンは大きな責任を背負い、あらたな形で私や一族の伝統とつながった」
「彼のおだやかな姿勢が兄にはできなかった多くを可能にした。猛稽古を積み、グレイシーの流儀にならった。プレッシャーや恐怖心、勇気など、いずれ日々の糧となる物事について知的な質問を投げ、私を感心させることもあった」
byヒクソン・グレイシー