トラスト柔術アカデミー鹿児島・水俣dojo♪
「かつてアラバマ州でセミナーを開いたときのこと。受講者のほとんどは道着を着ていたが、短パンやTシャツの人もいた。マットの端で借金の取り立てにきたかのような目で私を見つめていたのは、頭のてっぺんから爪先まで迷彩服の大男だった」
「セミナー中ずっと険しい表情で私を睨み、柔術を学ぶことには興味を示さない。セミナーの最後にはいつも、参加者たちと順番にスパーリングをする。膝をついた状態から組み合うのだ。いくら負けず嫌いな相手が私を倒そうと全力で向かってきても、まず九五パーセントはきわめて友好的に終わる」
「迷彩服の男の番が来たとき、彼はブーツを履いたままマットに上がった。私が『はじめ』と言うなり、全力で攻撃してきた。多少荒っぽくこられるくらいならふつうは気にしないのだが、迷彩服の男は私の顔を掻きむしって一線を越えてしまった」
「低俗な人間のレベルに合わせて場の空気を毒したくはないので、セミナーでは怒りを表に出さないよう努めているが、やりすぎには代償がともなう。私は何も言わずに男の腕を伸ばし、悲鳴をあげさせた」
byヒクソン・グレイシー