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とうとうそれが嫌になったのだ
とうとうそれが嫌になったのだ
投稿日 : 2024年9月26日 | カテゴリー :
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トラスト柔術アカデミー鹿児島・出水鶴柔術♪
「どんなに長いあいだ母国を離れていても、私は外国に染まることはなかった。生粋のブラジル人のままだった。アメリカに渡ったとき、すでに三十歳だったということももちろんあるが、アメリカ人は、相手が外国人だと態度を変えるのだと感じたというのも理由のひとつだ」
「そして最後まで、その印象は変わらなかった。確かに私は尊敬されるようになった。かけがえのない友情も生まれた。柔術家という仕事柄、荒っぽくぶつかり合い、感情をぶつけ合って過ごした日々の中から、兄弟のよいに思える大切な人もできた」
「それでもやはりアメリカ人は、どこか冷ややかすぎるように私には思えたのだ。私が長あいだカリフォルニアに住んでいたことを知っている人なら、そう聞いて驚くかもしれない。しかし私はずっと、そうした違和感を抱えていたのは事実だ」
「特にロサンゼルスというところは、『仕事は何?』と『家はどこ?』ということばかりに関心が集まる街で、その答えを聞いた瞬間、相手をふるいにかける。『建築現場で稼いでいて、家はロングデールにある』と答えると、『そう、ではまた』と冷たくあしらわれるだろう」
「ところが『映画の仕事をしていて、マリブに住んでいるよ』と答えると、『へえ、すごいな。じゃあ、ちょっと時間あるかな……』と話を続けようとする。どんな車に乗っているか、どんな時計をしているか、見た目ばかりが注目された。そして、私はとうとうそれが嫌になったのだ」
byヒクソン・グレイシー
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