「それはまるでポーカーで負け始めた場面のように、品性が表に出てしまう。ポーカーで損をし始めると、冷静でいられなくなる。つい酒を飲みすぎて酔っ払い、自分をさらけ出してしまう」
「動揺すると、びくびくしたり、怒り出したりする。自分を抑えて冷静沈着な男を装うことなどできず、いずれにせよ自分の内面が出てしまうだろう」
「私は、体が大きく強そうに見える男が、プレッシャーに耐えきれずに、臆病者のようにおどおどした試合をするところを何度も見てきた。一方で、痩せているのに蛇のように粘り強い男たちもいる」
「試合前に握手をして目を見るだけで、いろいろなことが分かる。負けても結果を認めて受け入れるのか、負けた言い訳を始めるのか、ということまで」
「臆病者は、自分より弱い相手を徹底的に攻撃して打ちのめそうとするが、強い相手が現れたとたん、ダメージを受けて試合が続けられないふりをする。あるいは、言い訳をして引っ込む。そういう特質が見えてくる」
「プレッシャーがかかっていても立派にやれる強い人間なのか、そうではないかは、すぐ分かる。私は自分でも気づかないうちに、そういう特徴を一つずつ見分けていた。優劣をつけたりはしない。ただ見ているだけで手に取るように分かったのだ」
byヒクソン・グレイシー