「これは一つの例だ。上司が怖い場合、上司についてオンラインで調べることはできないし、家につれて帰って慣れるまで置いておくわけにはいかない。当たり前だ。しかし、仕事を失うことが怖い場合はどうだろう?必要なのは、上司や会社が自分に何を求めているのか、どんな成果や能力を期待されているのかを正確に知っておくことだ」
「むやみに仕事をすればいいというものではない。上司が結果に満足すれば喜び、認められなければ上司の悪口を言うというやり方のままでは、恐怖を克服することなどできない。それでは、ろくな成果をあげられず、ステップアップもできないはずだ」
「なぜ上司がそんなに怖いのか?無愛想だからだ。なぜ無愛想なのか?たとえば、心から力になってくれる人がいないからだろう。周りのみんなが彼を利用することにしか興味がないからかもしれないし、あるいは家で奥さんにいじめられているからかもしれない」
「そこには必ず何か理由があるはずだ。それさえ分かれば、もう怖くはない。相手に合わせて対応すればいいだけだ。たとえば朝は上司の機嫌が悪いなら、部屋を訪ねるのは十時以降にする。ほかにもいろいろあるだろう。ただし、どんな対応をするべきなのかは、よく見ていなければ分からない」
「だから全体の状況を把握することが重要なのだ。それは兵士にとっての武器、レストランにとっての皿洗い機のようなもので、すべての人にとって役に立つ力になる。これができれば、本能的に感じる恐怖も、論理的に考えることで解消できる」
「たとえば、好きな相手に自分の気持ちを伝えるのは怖いかもしれない。しかし、それさえできない男が、魅力的な女性と付き合うことなどできるはずがない。なぜ怖いのか?断られることを恐れているのか?そんなことを怖がる男が、いったいどうアプローチしようというのだろう?まずは鏡を見てみることだ」
「自分を負け犬と思っているなら、もう勝負はついてしまっていて、彼女と仲良くなる方法などない。問題は彼女にあるのではないし、彼女がどう反応するかでもない。そう、問題は自分にあるのだ」
byヒクソン・グレイシー