「それでも大変なことばかりではなかった。その作業のおかげで、私はもう一度ものをつくり始めた。工夫をするようになった。その頃の私がしてたのは、食事をして、材料を買い、大工仕事をすることだけだった」
「朝日が昇ると同時に取りかかり、他のことは何もせず、木を切ったり、命綱にするハーネスを買いに行ったり、関係のある作業はどんなに小さいことでも一人でやった。問題が起こるたびに解決していく」
「山のような作業を終えて、ついにデッキが完成したとき、私はそこに息子の写真を置き、すべて終わったのだと実感した。何もかも、持ってるもののすべてを、息子に与えたような気がして、心の中にいる息子を誇りに思った」
「このデッキを作ったことに喜びを覚えた。そのとき、私はとても広い視野で物事を見ようとしていた。当時の自分にとっては、どう考えても、これ以上悪いことなど起こりえないように思えた」
「それでもまだ私は、どんなに悪いことにも、プラスの面があるはずだと信じていた。その最悪の出来事の中にあるプラスの何かを、必死で探そうとしていたのだ」
byヒクソン・グレイシー