「明日が必ず来るとは限らない。私にそう気づかせてくれたのが、亡くなった長男のホクソンだった。それがどんなに価値のあることか私には分かっている。だから今では、すべてを前向きにとらえることができる」
「悲しい思い出は、こうして価値のある出来事に生まれ変わった。ありがたいことだと思った。悲しみを乗り越えたところに、感謝するべきことが生まれたのだ。それからの私は時間を無駄にすることがなくなった」
「明日が来ないつもりで生きるべきだということに、気づいてよかったと思っている。今の私を見れば、それが分かるだろう。子供たちといるときも、仕事をしているときも、柔術を教えているときも、私はそんな生き方をしている」
「『今は子供たちだけのためにここにいよう。柔術を教えるためだけにここにいよう。恋人のためだけにここにいよう』。そう思うたび悲しみは癒やされていった」
「そして、自分勝手に悲嘆にくれていてはいけないという強い感情があふれてきた。悲しみの底から飛び出して、もう一度幸せになりたいという強い思いが、私の胸を打ったのだった」
byヒクソン・グレイシー