みずからの使命のほうが大きかったのだ

「母マルガリーダは高学歴で、上流階級の出身だ。父親は大きな貿易会社と多くの不動産を所有する大富豪だった」

「当時のブラジルではめったにないことだったが、彼女は最初の夫と離婚し、その後、荒くれ男のエリオに首っ丈になった。彼女はエリオの洗練度を高めただけでなく、リオの上流社会に彼を紹介した」

「マルガリーダのほうはカレにぞっこんだったが、ふたりの関係は一方的なものだった。エリオは氷のように冷たく、カーロス以外の他人の気持ちを意に介さなかった」

「古風な男尊女卑の考えの持ち主で、女は子ども部屋と台所にいればいいと考えていた。自分は女を愛したことなどない、愛は弱さの表れだ、セックスは子孫を残すためのものでしかない、とまで言い切った」

「彼の頭の中ではその種の感受性より、みずからの使命のほうが大きかったのだ」
byヒクソン・グレイシー



