「驚くような天性のアスリートもいれば、教え込むことのできない″絶対あきらめない姿勢〃の持ち主もいる。後者は柔術でも人生でも成功することが多い。楽勝しようが惨敗しようが関係ない。どっちが勝ったかは問題ではないのだ。勝った生徒だけでなく負けた生徒にも励みをあたえるようにした」
「勝った生徒は『勝ったことには敬意を表するが、もっと賢く、もっと早く勝てたはずだぞ。とりあえず、おめでとう』と言う。負けた生徒には『おめでとう、もっとひどい失敗をしていてもおかしくなかったのに、前回みたいにパニックに陥ることがなかった。アームロックの防ぎ方が上達したら、二度と彼に負けることはない』と伝えた」
「マットに上がって戦い、自分の力量を試す生徒みんなに私は敬意を払った。誰からでも、何かしらを学ぶことはできる、とくに生徒からは。オーランド・カニがそう気づかせてくれた。長年のうちに私は偉大な音楽家や優れた学者を生徒に持つことができた」
「柔術で彼らを負かすことはもちろんできるが、天狗になっていたら学べなかったことを彼らから教わることもできた。幼いころから、いろんな分野の人と交流することが大切だと感じていた。一芸に秀でた人にいつも好奇心と興味を抱いていた」
「釣り、ロデオ乗り、絵画、歌唱、芸術、どんな分野でもいい。そこで発揮されるさまざまな能力に私はあこがれた。嫉妬や妬みはない。実際、もっと時間をかけていろいろなことを学べいたら、と思うこともしばしばだ」
byヒクソン・グレイシー