「呼吸が出来ず、身動きが取れないなか、窒息の恐怖と戦いながら2分間を耐えると、わずかながら息ができることに気づいたんだ」
「目を閉じゆっくりと腹式呼吸を始めるとさらに落ち着きを取り戻すことができた。それは自分の内部にある恐怖心を克服した瞬間だった」
「それ以来、私はカーペットにぐるぐる巻きにされることを自分のメンタル・トレーニングとして、週に1回くらいの割合で、2ヶ月ほど続けたよ」
「このトレーニングのおかげで、乱取りをしていて自分よりずっと大きな相手に顔の上にのしかかられて息が苦しくなっても、パニックにはならなくなった」
「なぜなら、人間はそう簡単に窒息死するものではないこと、実際にはわずかだけど空気が入ってくること、そして少し我慢していれば、やがて体勢を立て直してその苦境から脱出ができることを知ったからだ」
byヒクソン・グレイシー