「無の状態は、私にとってリラックスしているのとは違って、むしろ感覚が鋭くなる。そもそも私は、いつもリラックスしているから、それを心がける必要はない。緊張すると必ずストレスを感じる人が多いだろうが、私はストレス自体を感じないのだ。私には、できることと、やらなければいけないことと、解決できないことがあるだけだ」
「すべてをありのままに認める。できることをやるしかない。できなければ、受け入れるしかない。そしてすでに自分がやったことについては、見返りを期待したり落ち込んだりはしない。後悔しているときも期待しているときも、人は緊張し、体が固くなる」
「一方ストレスが生まれるのは、心が圧迫されいるときだ。このように、緊張とストレスは、体が発するのか、心が発するのかという点で違う。ストレスのあまりイライラすることはあるが、緊張していてもストレスがない場合もある。たとえば何かを期待しているときがそうだ」
「また、ストレスを感じていても、緊張していないケースもある。それはただのストレスだ。働きすぎるとストレスがかかるかもしれない。家族もあるし、責任もある。仕事を仕上げなくてはいけないのに、締め切りまで二日しかない。こんなとき、緊張はしない。あるのはストレスだけだ。もしストレスと緊張を同時に感じたとしても、その二つは別物で、まったく違う反応だ」
「私自身はストレスを感じない。問題を解決するか、ありのままを受け入れて、これでよかったのだと考えるからだ。そして、呼吸法を知っているから緊張を緩めることができる。体をほぐし、心と体をリラックスさせることができれば、緊張は起こらない」
byヒクソン・グレイシー