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こんな大会に意味はないと思った
こんな大会に意味はないと思った
投稿日 : 2024年2月24日 | カテゴリー :
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「ホーウスに勝ってから二、三ヶ月して黒帯を取得したときには、彼と私が目指す方向はまったくちがっていた。ホーウスはレスリングのブラジル代表チームを設立すべく、組み技競技に全力を注いでいた」
「リオで彼と一時期を過ごしたアメリカ人レスラーのボブ・アンダーソンが国際的な関係筋に手を回してくれ、一九七九年に私たちはサンディエゴで開催されるサンボの世界選手権に招待された。ロシアで考案されたサンボは肩と膝、股関節、アキレス腱などへの攻撃が許される組み技競技だ」
「しかし、柔術のサブミッション技の多くは認められていない。父が費用を工面し、私とホーウスとカーロス・ジュニアが三つの階級に出場できるよう計らってくれた。試合がはじまると、私たちはフットロックでタップを奪いはじめた」
「投げやポイントは無視して関節技だけを狙っていたので、レフェリーが怒って、相手を極める前に反則を取るようになった。あるときホーウスが相手をフットロックにとらえると、レフェリーが試合を止め『足首をねじってはいけない』と言い渡した。ホーウスが足に手を伸ばすたびに試合が止められ、結局、彼は三位にとどまった」
「カーロス・ジュニアは決勝に進出して敗れた。私は決勝進出を果たし、アメリカ空軍の屈強なレスラーと対戦した。ベースに優れていて、上に乗られるとなかなかひっくり返すことができない。残り一分、ポイントが0対15になったところでようやくスイープに成功、マウントを取った」
「相手が私を押しのけようとした刹那にアームロックを極めた。痛みに悲鳴をあげたところでレフェリーが試合を止め、この階級は私の優勝となった。金メダルは獲得したが、しかしこんな大会に意味はないと思った。ここで私が使えるのはストレートアームバーとフットロックとニーバーだけで、その三つでさえ数あるルールやレフェリーの主観的判断に左右された」
byヒクソン・グレイシー
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