
トラスト柔術アカデミー鹿児島・出水鶴柔術♪
「グレイシー一族の伝統には好ましいところも多々あったが、一夫多妻制はそのひとつではなかった。伯父のカーロスと父エリオが一族最初の一夫多妻だったわけではない。ふたりの父ガスタオンは妻との婚約中、別の女性との間に五人の子をもうけた」
「私が十三歳くらいのとき、父から『もっと兄弟が欲しいか?』と訊かれ、私が『うん』と答えると、父は『車に乗れ』と言う。十分くらいでボタフォゴの町のアパートに着き、エレベーターで六階へ上がった。エリオがひとつのドアをノックした」
「ドアには亀裂が入っていて、柔術アカデミーの従業員だったベラが頭を突き出した。亀裂の下から小さな頭がひとつ出てきて私に微笑みかけ、さらにもうひとつ、またひとつ出てきた。『みんな、おまえの弟だ』と父が言った」
「ホウケウ、ホイラー、ホイスの弟の三人に会ったのはこのときが初めてだった。みんなかわいくて人なつこかったが、彼らを気に入ると同時に、母には同情せざるを得なかった。父が自分の妻に『もっと子どもが欲しい』と言ったことはなかった。ある日とつぜん、四人の子を連れてきたのだ」
「当初母は落ち込んでいたが、結局エリオに説得されてベラと友達になった。前向きでいるふたりをしていたが、あれでどんなに母が傷ついたか、私には理解できた」
byヒクソン・グレイシー
